嫌われた、誤解された相手の心を取り戻す印象回復のワーク
嫌われてしまったあの人とまた仲良くしたい
そんなつもりじゃなかったのに、勘違いをされてしまい誤解を解きたい
第一印象を、やらかしてしまったのでどうにかしたい
このように「悪くなってしまった印象を改善したい」ということで悩んではいませんか?
相手と良好な関係を育むためにも、このようなことは何とかリカバリーして相手への印象を改善しておきたいですよね。
ですが、人は一度その人に対して悪い印象を持ってしまいますと、その印象を変えることはなかなか難しいんです。
これには心理学でいう
確証バイアス
という人は誰しも持っているバイアスが深く関わってきます。
確証バイアスとは
自分が持っているイメージを支持する情報ばかりに目がいってしまい逆に指示する情報に否定的な情報は避け、目に入らなくなってしまう
という人間誰しもが持っているバイアスのことです。
例えば、一度優秀だと思った人は、優秀なところばかり無意識に目を向けやすくなり「あの人はやっぱり優秀だ」と思ったり
自分が一度信じた情報と反する情報は批判的になって避けたり、自分が信じた情報に関連するものばかり見てしてしまうのもその表れです。
よく、カップルでありがちなのは
付き合いたてのラブラブな時期は、パートナーのすべての仕草や行動がよく見えたのに、やがて倦怠期を迎えパートナーのことが嫌になると、自然とパートナーの嫌なところばかりが目に付き、パートナーの行動や仕草、口調までもが腹立たしくなってしまう
ということは、よく聞く話ですよね。
人は「自分が信じたものは正しいと思いたい」という本能を持っていますので、そういうところからもきているのだと思います。
更に第一印象で相手に悪い印象を持たれると更にこの結びつきは強くなります。
何故かと言いますと
先程の「確証バイアス」に「初頭効果」が乗っかるから
です。
初頭効果とは
人は対象をみて7秒くらいでその印象を決め、その印象を3か月~半年ほど保つ
というものになります。
なので、初頭効果で相手に持った印象が確証効果によって増幅されが続いてしまうことで、第一印象で悪い印象を持たれてしまうと、その印象を変えるのはより困難になってしまうんです。
また、よく「相手から持たれた悪い印象や誤解を解くのが難しい」と言われる理由として
相手からの印象を改善するために「絶対やってはいけないこと」をしてしまっていることにあります。
しかもこの「絶対にしてはいけないこと」は、悪い印象を改善するときや誤解を解こうとするときに私達が良かれと思ってついやりがちなことなので非常に厄介なんです。
これをすることで返って、相手から反感を買い余計印象が悪くなったり、更なる誤解を招くことになるんです。
こうなると、益々相手の持った印象を変えることは難しくなってしまうんですね。
しかし、この「絶対にしてはいけない方法」を避け、心理学に基づいた印象回復のワークをすることで、相手が持ってしまったあなたの印象を良い印象に変えることができるんです。
このテクニックは、恋愛でも友情でも、ビジネスの相手でも、後輩先輩関係でも、あらゆる人間関係で使うことができ関係修復することができます。
ここでは、「印象回復のワーク」を行います。
「絶対にしてはいけない方法」に関しましては、こちらに記載していますので、ご覧になられていない方はまずはこちらをご覧ください。
目次
「復縁目的」や「 明らかに相手に謝罪が必要な場合」はまずは、こちらからご覧ください。
「元カレの心を取り戻す復縁の仕方Part1.失恋直後~冷却期間の過ごし方」
「ついやりがちな関係崩壊の謝り方していませんか?謝って許してもらえる人と許してもらえない人の違いとは」
嫌われた、誤解された相手の心を取り戻す印象回復のワーク
ワークのやり方
ステップに沿ってやっていきましょう。
ワークの後に「解説」がありますので、解説を読み、ワークの概要を理解することでワークの効果をより高めることができます。
ワーク
ステップ1
今、相手が持っていると思われる自分の印象を書き出しましょう。
例
- 冷たい人
ステップ2
「ステップ1」で書き出した印象の逆の印象はどんな印象の人かを書き出しましょう。
例
- 温かみがあって思いやりのある人
ステップ3
「ステップ2」の人はどんな行動を取るのかを思いつく限りたくさん書き出しましょう。
もし、たくさん思い浮かばないようでしたら、あなたが「ステップ2」のように思う人物を観察してみましょう。
例
- 笑顔で接する
- コーヒーなど軽い差し入れをする
- 「疲れてませんか?」など気遣う言葉をかける
- 話を親身に聞く
- みんなが使いやすいようにと棚の整理をする
- いいところを積極的に褒める
- ちょっとしたことでも感謝の言葉を伝える
- 何かあったら本気で心配して声をかける
- ゴミが落ちてたら積極的に拾う
- 積極的に手伝う
- 子供や動物が好きで可愛がっている話をする
- 誰かに良いことがあったら共に感情表現豊かに喜ぶ
ステップ4
「ステップ3」で書き出して行動を相手の前でどんどん行い続けましょう。
ワークの解説
このワークは心理学でいう
親近効果
を使っています。
「親近効果」とは、
人は物事の最後を記憶しやすく、それが判断や意思決定に影響しやすい
という人の心理現象になります。
「親近効果」を証明する実際に行われた実験をご紹介しましょう。
実験内容
実際に起きた事件の模擬裁判を行い、実験参加者(陪審員)の判断にどのような影響を及ぼすか調べます。
弁護側と検事側は、それぞれ6つずつ証言を用意します。
合計12個の証言を、2つのパターンで証言します。
- パターンA:弁護側と検事側は交互に2つずつ証言して、それを3回繰り返します
- パターンB:片方が6つの証言をし終わってから、もう片方が6つの証言をします
実験の結果
どちらのパターンでも、実験参加者(陪審員)は、最後に証言をした側を有利な結論としました。
実験からも分かるように、最後の情報が人の判断を左右していますよね。
実際の私達が経験する具体例を出しますと
テーマパークのアトラクションを乗るために長時間行列に並んだことありませんか?
アトラクションを楽しめるのは数分ですが、その何倍の時間を並ばなくてはいけなく、待っている時間は決して楽しい物ではないですよね。
ですが、一度アトラクションを楽しめば並んでいた「苦痛」も全てかき消されてしまいます。
なぜなら、「アトラクションの終わり際(待った後の出来事)」がその物の価値判断を決めるからなんです。
つまり、この「親近効果」を人の印象に当てはめますと
対象の第一印象と後の印象が異なる場合には、後の印象の方が優先される
ということになります。
つまり、私達人間は直近で最新の情報や印象を優先し、相手を評価しているということです。
なので、最新情報が古い情報よりも与える印象が大きくなる性質を利用すれば、もし第一印象が悪い印象になってしまっても、次に会った時に初対面を上回る印象を相手に与えることができれば誤解を解くことができ、あなたの印象を変えることができるんです。
人は自分にとって都合が良く、記憶を作り変えてしまう性質がありますので、相手にとって一番強い印象の強い特徴か、直前に受けた印象によってあなたへの印象は偏るということなんですね。
ですので、相手が持っているあなたの印象を変える条件として
- 相手があなたに対して持っている印象を上回る別の印象を相手に与える行動を取る
- 相手があなたの印象を形成した後に別の印象を与える行動を取る
という条件を満たす必要があります。
後者は、「前に会ったときとは別の印象を与える行動を後から行えばいい」ということが分かりますが、前者の「 印象を上回る別の印象を相手に与える行動」とは、相手の主観によるものなので、あなたから図れるものではないですよね。
では、どうすればいいのか?
それは
別の印象を与える行動を繰り返す
ということです。
「チリも積もれば山となる」というように、別の印象を与えるあなたの行動の積み重ねが、相手の心に溜まっていき、形成していたあなたへの印象を上回ることで、相手に取って1番強い印象になり、相手のあなたに対する印象が変わるんです。
また、「別の印象を与える行動を何回も繰り返す」もう一つの理由として
冒頭でお話した「初頭効果」にあります。
「初頭効果」は最初に触れた対象の印象を3か月から半年形成させるものですので、人の長期記憶に作用します。
ですが、この「親近効果」は効果は大きいものの、人の短期記憶として作用します。
なので「別の印象を与える行動を何回も繰り返す」必要があるんです。
相手はあなたの行動を見て、最初は「たまたまだろう」とか「何か狙いがあるのではないか」と疑心を持たれるかもしれませんが、その行動を続けていくうちに相手の中ではやがて矛盾が生まれてきます。
そして
「こんなに良いことをしてくれているのに自分はこの人のことを〇〇(形成した印象)と持っていていいのだろうか?」
と思い始めます。
そして
「この人は〇〇(形成した印象)と思っていたけど、実際は全然行動が違うなぁ」
と、あなたに対する印象を変えるようになるんですね。
みさちからのメッセージ
お話からも分かるように、このワークは長期戦になります。
少し行動をしたところで相手の態度に変化がなくてもめげずに頑張って行動していきましょう。
あなたのその1つ1つの行動が相手の心に積もっていき、やがて相手の心に大きな変化として表れて相手の心を掴みますよ(^^)/