〜心理学の力であなたのお悩み解決〜

近寄りがたい人から親近感のある人になれるワーク

あの人との距離を縮めたい
仲間や友達、恋人、味方を作りたい
冷たい、怖い、固い、完璧な印象と思われる印象を変えたい

こんなことを感じていませんか?

自分が関わる人との距離を感じるとコミュニケーションがとりづらいですし居心地が悪く感じますよね。

実際、親近感を持たれている人の方が持たれてない人に比べて、人脈が広がり多くのチャンスがあったり、説得力が上がったり、信頼度が上がったり、密なコミュニケーションが取れるために誤解やミスが減ることが分かっています。
また親近感が高い上司の下で働いた部下は仕事へのモチベーションが上がり、チームの成績が上がることも分かっています。
こう聞くと自分の関わる人に親近感を持ってもらうに越したことはないですよね。

まずは質問です。
あなたの友達を思い浮かべてみましょう。
その友達とどんな共通点がありますか?

こう質問をされて、あなたと自分との間に幾つかの共通点が思い浮かんだのではないでしょうか?

つまり、私達人間は

共通点がある人に親近感を感じる

という本能を持っています。

ですので、あなたが他人から見たときに堅い、近寄りがたいと思われてしまうのは、あなたと相手との間に共通点があまり存在せず、相手からあなたを見たときに
「自分とは違う次元の人」
と、思われてしまっているからなんですね。

よく、ものすごく美人な人でも高級感であふれていると敬遠されたりするのは
「自分とは住んでいる環境や価値観が違う」
と思われてしまうからこそ起こる現象なんです。

つまり、相手との共通点を作ることが、あなたの持たれているイメージを和らげ親近感を作る近道になります。
ですので、相手と自分との間に共通点を見つけて相手にアピールしていくことが親近感を持たせることの大切なポイントになります。

しかし、一度近寄りがたいイメージが相手の中で作られると、1度共通点をアピールしたところでは、なかなか相手の持っているあなたのイメージを和らげて親近感を持ってもらうのは難しいんです。
繰り返しアピールしていく必要があります。

ですが、共通点の中でも1度でも効果が出る相手の心に強く響く強力な共通点があるんです。
その共通点は強力なだけに伝え方がとても大切になります。
そこで、今回はワークを通してその共通点を上手に使い、あなたと相手との親近感を一気に持たせ距離を縮めていきましょう。

このワークは、相手から親近感を得て自分のイメージを変えたいとき、誰かから支持や味方を得たいとき、恋人や友達や仲間を作りたいとき、誰かと仲良くなりたいときなど
様々な人間関係の人達と共通点を作り出し、親近感や好感度を得ることで様々なメリットを得ることができますよ(^^)/

目次

近寄りがたい人はもう卒業!親近感のある人になれるワーク

ワークのやり方

ワークは下記の2種類あります。
あなたが使いやすいと感じる方をやってみましょう。
どちらのワークもやっていて
「これのどこが親近感を作る共通点なの?」
と思うでしょう。

ワークの最後に「解説」がありますので、ワークを取り組んだ後に読んでいただくことで、なぜあなたが取り組んだことが、相手との最強の共通点になり親近感を生み出すことができるのか理解してもらえると思います。

後悔と失敗から親近感を作るワーク

ステップ1

自分が印象に残っている後悔していること、失敗したことななんですか?
書きましょう。

  • プロジェクトの失敗

ステップ2

「ステップ1」のことは「いつ」「どこで」 起きたのかを書き出しましょう。

  • 「いつ」3年前
  • 「どこで」前の会社

ステップ3

「ステップ1」で書き出した後悔や失敗したことの原因は何かを書き出しましょう。

  • 作業工数の見積もりが甘かった
  • チーム一人一人のチーム内のコミュニケーションが取れてなかった

ステップ4

「ステップ1」で書き出した失敗や後悔に「ステップ2」で書き出した 「いつ」「どこで」、「ステップ3」で書き出した原因を入れて自分の失敗談や後悔談を具体的に詳細に書き出しましょう。

  • 3年前に前の会社にいたときにプロジェクトのチームリーダーになったが、作業工数の見積もりが甘かったことやチーム内のコミュニケーションが取れてなかったことが原因でスケジュールがガタガタでプロジェクトを失敗で終わらせてしまった

ステップ5

「ステップ4」で書き出した失敗や後悔をして、どんなことを感じましたか?
書き出してみましょう。

  • 自分の未熟さを痛感した
  • 会社やチームのメンバーに迷惑をかけて申し訳なさでいっぱいになった

ステップ6

「ステップ4」の失敗や後悔から自分はそこから何を学んだのか書き出しましょう。

  • 要件定義をしっかりとすることの大切さ
  • メンバー、一人一人としっかりとコミュニケーションを取り、状況の確認することの大切さ

ステップ7

「ステップ4」「ステップ5」「ステップ6」で書いたことをまとめて、失敗談や後悔していることを相手に伝えるとしたらどのように伝えますか?
書き出してみましょう。

「3年前に前の会社にいたときにプロジェクトのチームリーダーになったんだ。だけど、作業工数の見積もりが甘かったことやチーム内のコミュニケーションがちゃんと取れてなかったことが原因でスケジュールがガタガタでプロジェクトを失敗で終わらせてしまったんだ。

その時は自分の未熟さに会社やチームのメンバーに本当に迷惑をかけたなって思ってるんだ。
その失敗から、要件定義をしっかりとすることの大切さや、メンバー一人一人の声に耳を傾けてしっかりとコミュニケーションを取って状況の確認することの大切さを学んだんだ」

ステップ8

「ステップ7」で書いたことを話の流れで相手に話してみましょう。

ワークの解説

ワーク、お疲れさまでした!
ワークで後悔談や失敗談を作っていただきましたが、この目的は何かと言いますと

相手との共通点を作り出すことです!

なぜかと言いますと、「後悔や失敗」は誰にでもあるからです。
誰でもあるということは立派な共通点ですよね。

ではなぜ「失敗や後悔」が相手の心に響く最強の共通点になるのかを5つの点からお話していきます。

なぜ、相手の心に響く最強の共通点になるのか

温かみがある人に見える

あなたはワークの「ステップ7」の例文のような失敗談を聞いたらどんな気持ちになりますか?
何か人間味のようなものを感じませんか?

人間は生きていれば色んなことが起き、数え切らないほどのたくさんの苦しいことや悲しいことを経験します。
そして日々、悲しさや苦さなど様々な感情を感じています。
ですが、人はそのようなことの大半を表に出さずに生きています。

なので、あまり親しくない間柄ですと、そのようなことが見えず、何もないまっさらな人生を歩んできたように見えてしまいます。
また、完璧、冷たい、堅い、怖いなどの印象を持たれている人は無機質でそのような経験や感情とは程遠いイメージを持たれがちです。

しかし、そんな人たちの後悔や失敗談を聞くことで
「この人は色んな経験をしてきたんだな。失敗を乗り越えて成長したんだな。人の痛みが分かる人なんだな」
と、優しくて人間味のある人に感じるんです。

自分の弱さや失敗をちゃんと認めて受け入れている人こそ、人間味があると感じれるんですね。

信頼できる人に思える

私達人間は様々な出来事からたくさんの失敗や後悔を経験します。
あなたは、失敗や後悔をありのままに人に話すことはできますか?

人は他人から
「有能に見られたい」「善人に見られたい」
という本能がありますので、自分の美談を他人に話すのは得意ですが、失敗や後悔なのネガティブなものを話すことを苦手としています。

だからこそ、失敗や後悔したことをちゃんと話せる人は
「自分は話せないのに、この人は話せる、すごい」
と思わせることができるんですね。

また、失敗や後悔していることを話すと相手に
「この人は、良いところだけではなく、ネガティブなこともきちんと話してくれる」
という信頼できる印象を与えることができるんです。

例えば、あなたがカメラを買おうとしてあるカメラの特徴をセールスマンに尋ねたときに
「このカメラは手振れもなく性能が充実しています」
と、メリットだけを提示するセールスマンと

「 このカメラは手振れもなく性能が充実しています。しかしたくさんの性能を詰め込んだので他のカメラよりも少し重量感があります」
と、メリットとデメリット両方を提示してくれるセールスマン
あなたはどちらに信頼を感じましたか?

おそらく後者ではないでしょうか?
心理学では「片面表示」と「両面表示」というものがあり、それらから
「両面表示の法則」という法則が私達の心理に成り立っています。

どういうことかといいますと
片面提示とは、相手にメリットだけの一面を伝えることを言い
両面提示とは、相手にメリットとデメリットの二面を伝えることを言い

「両面表示の法則」とは、「片面表示」のメリットだけではなくデメリットも一緒に合わせて「両面提示」にして明らかにすることで信頼感、好感度が高まる心理法則
なんですね。

失敗や後悔を話すことはまさに「両面提示の法則」を満たせる行為なんです。

誠実な印象を与える

また、人は失敗を経験すると苦しみや悲しみなどネガティブな感情を感じます。
自分と向き合えない人は失敗を受け入れず、ネガティブものから避けたり、逃げて楽な方へ行こうとします。
しかし、自分と向き合える人は失敗を認めて受け入れて、ネガティブなものから逃げずにしっかりと向き合い乗り越えようとします。

自分と向き合えない人は他人ともしっかりと向き合うことはできません。
他人との間に不快なことがあれば自分のネガティブなことのように避けたり逃げようとします。
自分と向き合える人は自分と向き合えるからこそ他人ともしっかりと向き合え、どんなことも真剣に向き合い一緒に考えて乗り越えていこうとします。
人は無意識にもそれを分かっています。

なので、失敗や後悔の話をすることで
「この人はしっかりと向き合える人なんだ」
という誠実な印象を与えることができるんですね。

密な関係が構築される

失敗や後悔の出来事って、とても深い、自分にとって特別なプライベートな話ですよね。
あなたがそんな深い特別なプライベートな話ができる人ってあなたにとってどんな人ですか?

おそらく、あなたにとって
信頼ができる人、大切に思う人など深い仲の人ではないでしょうか。

つまり、あなたが、失敗や後悔していることを明かしてくれると、明かされた相手は
「自分の特別なプライベートな話を明かしてくれてる」
って思うんですね。

そして、相手は
「特別なプライベートの話を明かされたってことは私のことを信頼してくれてるからなんだ」
って思うんです。

そう思うと、相手は
「じゃあ、私もこの人に自分の話をしよう!この人、を信用しよう!」
と、
あなたを信頼しよう!あなたとの人間関係を作ろう!
という気持ちになれるんです。

ここで、あなたと相手の密な関係が構築されるんですね。

ギャップ萌えが生まれる

心理学には「ギャップ効果」というものがあります。

ギャップ効果とは
周囲から抱かれていた印象と全く印象が
上書かれると、後者のイメージによる印象が強く残る

というものです。

つまり、これがよく聞く

ギャップ萌え

に当たります。

例えば

  • 誠実そうに見える人が困ってそうな人に対して声をかけて助けてあげるのを見たときと
  • 見るからに意地が悪そうなヤンキーの人が困ってそうな人に対して声をかけて助けてあげるのを見たとき

あなたはどちらが強く印象に残りますか?

おそらく両者ともに良い印象を感じると思いますか、後者のヤンキーの人の方がより強い印象を感じたのではないでしょうか。

これは、意地が悪く親切にしなさそうな印象のヤンキーが
親切な印象を与えたことで起きた「ギャップ効果」によるものなんです。

つまり、相手があなたのことを目上に見ていたり、堅い、完璧主義、有能などの印象を相手が持っている場合、失敗や後悔などとは程遠いイメージがあるんですね。

そこで、そういう人から失敗や後悔の話を聞くことで相手は
「○○さんも私と同じように苦しみ間違いを侵すことがあるんだな」
と言うことが分かり、あなたへの共感や親しみがわき、好感度がグッとあがるんですね。

実際の例をあげますと
アメリカのケネディ大統領は完璧で非の打ち所が無い人柄で指示を得ていました。
ところが、1961年、ベトナム戦時中に自身が出した作戦の指示が失敗し、たくさんの兵士がなくなったのです。

そのとき、ケネディ大統領は国民の前で
「あの作戦の指示を出したのは私です。なのですべては私の責任です」
と自分の失態を認め謝罪をしたんですね。

結果、国民からのケネディ大統領の指示が爆上がりしたんです。
なぜかといいますと、国民がケネディ大統領の謝罪を聞いたことで
「完璧だと思っていた人が自分たちと、同じように間違いを犯し謝罪することがあるんだ」
ということが分かったからです。

なので、あなたが相手に失敗や後悔を話すことは
「私はあなたと同じように失敗や後悔があるんですよ」
というメッセージになり、相手の心をグッと掴むことができるんですね。

相手の心に響く最強の共通点にするポイント

なぜ「失敗や後悔」が相手の心に響く最強の共通点になるのかが分かったところで
「失敗や後悔」が相手の心に響く最強の共通点にするには、単に失敗や後悔した出来事を話すだけでは相手の心に響く最強の共通点にすることはできません。

ここでは、あなたの「失敗や後悔」を、相手の心に響く最強の共通点にするためのポイントを2つお話します。

ストーリーにする

相手に何かを伝えるとき、分かりやすくするためによく論理的に筋立てて話そうとしますが、実は論理的に話すよりもストーリーにして話す方が人間味が出て聞く人の感情を大きく揺さぶり、論理的な話しと比べてなんと22倍も人を惹きつけて記憶に残すことができるんです。

例えば、最近読んだ本とか情報は忘れているのに、昔1度だけ見た映画や漫画などは覚えてることありませんか?
これは、人は物語が印象に残りやすいからなんです。

あなたも見たこと、読んだことがある、ストーリーを思い出して欲しいのですが、ストーリーは時系列がハッキリしていませんか?
時系列がハッキリすることで主人公のしたことがより鮮明に分かるからなんです。

「ワーク」ではストーリーを上手く作りながら失敗談を作れるように
「ステップ2」で「いつ」「どこで」をハッキリさせることで失敗談に具体性を持たせ
「ステップ5」で失敗や後悔から感じた感じを書き出すことで、相手に感情輸入させやすくしています。

また、「ステップ6」で失敗からの学びを書きだしています。
この目的は「感情の揺さぶり」と「感動」です。

感情を揺さぶるストーリーには必ず主人公に感情の波があるんです。
あなたも印象に残っている映画や本を思い出してほしいのですが
どのストーリーも途中で主人公が途中で苦戦するシーンが出て、それを乗り越えてラストシーンを迎えています。
この苦戦という感情の落ち込みから乗り越えるという感情が持ち直すという感情の起伏が、ストーリーを聞く私達の感情を大きく揺さぶっているんです。
確かにずっとハッピーでしたら感動は生まれませんよね。

つまり、あなたという主人公が失敗をして「ステップ5」で落ち込んでいるところから、「ステップ6」で失敗を残り超えて学びにして乗り越えることで感情の起伏を作り、聞き手である相手に感情の揺さぶりを作ることができ大きな感動を生むことができるんです。

失敗と学びはセットにする

「後悔と失敗を話す」と聞くと自分がした後悔や失敗だけを話せばいいと思うかもしれませんが、後悔や失敗だけを強調して話すのは、人によっては自分を責めている暗い印象を与えたり、ただの不幸話しや可哀そうアピールに捉えられる可能性もあるため、あまりオススメできません。
なので、失敗や後悔したことを話すときは、必ず「そこからの学び」もセットで話しましょう。

「ワーク」では、この「学び」を上手く引き出すために「ステップ2」で失敗の原因を究明を書き出してもらっています。
失敗した原因がわかることでその対策が打てるようになり、学びを見つけやすくなるんですね。

苦労した生い立ちから親近感を作るワーク

ステップ1

自分がこれまでで苦戦しながらも達成したこと、成果をだしたこと、築いた実績や経歴は何ですか?
書き出してみましょう。

  • 今の保険会社の営業の仕事

ステップ2

「ステップ1」の出来事は、「いつ」「どこ」で取り組み始めましたか?
書き出してみましょう。

  • いつ 10年前
  • どこで 〇〇会社

ステップ3

「ステップ1」は、どのような動機から取り組み始めましたか?

  • 自分が急病で入院をした時に莫大な費用がかかり一時期生活が不安定になりとても困った経験から、みんなが安心して暮らしていけるための手助けがしたい

ステップ4

「ステップ1」を取り組んでどんな困難がありましたか?
困難や、苦労したこと、なかなか上手くいかなかったことを書き出しましょう。

  • 入社して2年間、なかなか契約に至れなかった

ステップ5

「ステップ4」の時に、あなたはどんな感情を抱きましたか?
苦しみや辛さなどそのとき感じた感情をありのままに書き出してみましょう。

  • 頑張りが成果に結びつかず悔しかった
  • 「自分はこの仕事に向いてないのでは」と悩んだ

ステップ6

「ステップ4」はどのようなことが原因で起こっていると考えましたか?
書き出しましょう。

  • 商品を勧めることばかりしてお客さんとのコミュニケーションをないがしろにしていたこと

ステップ7

「ステップ4」を乗り越えるために、あなたはどんなことを取り組みましたか?
書き出してみましょう。

  • これまで商品を売ることばかりに執着してが、お客さんの気持ちに寄り添い密にコミュニケーションを取ることに重点を置き信頼関係を築くことに転換した

ステップ8

「ステップ4」を乗り越え達成して、あなたはどんなことを学びましたか?
書き出してみましょう。

  • お客さんは、商品を成約する前にセールスマンがどのような人間で信頼できできるか、付き合いたいと思えるか評価していること

ステップ9

「ステップ8」が今も継続していることでしたら今後どのようにしていきたいと思っていますか?

  • お客さんとの絆を大切にして「この人から買いたい」「この人と長く付き合いたい」と思ってもらえるセールスマンになり、お客さんと生涯を通じて長くお付き合いしていけるように頑張りたい。

ステップ10

「ステップ1」~「ステップ9」をもとに下記の1〜8の手順通りに繋げて、他人に話すことを想定した
「あなたの苦労を乗り越えた生い立ちのストーリー」
を「例文」を参考にしながら作ってみましょう。

1.「いつ」「どこで」「誰が」をあきらかにする

「ステップ2」

2.自分が達成したいこと、やりたいことを書く

「ステップ1」

3.「2」はどのような動機からしたいと思ったのかを書く

「ステップ3」

4.「2」でどんな困難が待ち受けていたのか、どんな気持ちになったのかを書く

「ステップ4」、「ステップ5」

5.「3」は何が原因で起きていたのか気付いたことを書く

「ステップ6」

6.「3」を乗り越えるためにどんなことをしたのかを書く

「ステップ7」

7.「3」を乗り越え「2」を達成したことでどんな学びを得たのかを書く

「ステップ8」

8.「7」の学びをえて今後どうしていきたいのかを書く

「ステップ9」

「10年前にこの会社に入社して今の仕事を始めたんだ。
今の仕事をしたいと思ったきっかけは、自分が急病で急な入院をした時に莫大な費用がかかって、一時的に生活が不安定になってとても困った経験があったから、みんなが安心して暮らしていけるための手助けがしたいなって思ったんだ。

そう思って、思い切って始めたものの、入社して2年間はなかなか契約に至れなくて、頑張りが成果に結びつかなくてすごく悔しかったし「もしかして自分はこの仕事に向いてないのかな」って感じて悩んでいたんだ。
そんな時、当時親しかった先輩に言われて気付いたんだ。
自分はこれまで商品を売ることばかりに執着して、売り手であるお客さんとのコミュニケーションへの配慮に欠けているって。
だから、これまで商品を売ることに置いていた重点を、お客さんの気持ちに寄り添い密にコミュニケーションを取ることに重点を置いて信頼関係を築くことに転換したんだ。

そこからは契約が取れるようになってきて今に至るんだ。
あの2年間は本当に辛かったけど、あの2年間を通じてお客さんは、商品を成約するにあたって私がどのような人間で信頼できできるか、付き合いたいと思えるか評価していて、私に信頼を置いてくれるからこそ 成約してくれることを学んだんだ。
これから、お客さんとの絆を大切にして「この人から買いたい」「この人と長く付き合いたい」と思ってもらえるセールスマンになって、お客さんと生涯を通じて長くお付き合いしていけるように頑張っていきたいって思ってるよ」

ステップ11

「ステップ10」で書いたストーリーを話の流れで相手に話してみましょう。

ワークの解説

ワーク、お疲れさまでした!
ワークでは、あなたの苦戦しながらも達成したこと、成果を出したこと、築いた実績や経歴の生い立ちを作っていただきました。
この苦労の生い立ちを作ってもらった目的は何かと言いますと

相手との共通点を作り出すことです!

なぜかと言いますと、「苦労」は誰にでもあるからです。
誰でもあるということは立派な共通点ですよね。

ではなぜ「苦労」が相手の心に響く最強の共通点になるのかを6つの点からお話していきます。

なぜ、相手の心に響く最強の共通点になるのか

温かみがある人に見える

あなたはワークの「ステップ10」の例文のような話しを聞いたらどんな気持ちになりますか?
何か人間味のようなものを感じませんか?

人間は生きていれば色んなことが起き、数え切らないほどのたくさんの苦しいことや悲しいこと、辛いことを経験します。
そして日々、悲しさや苦さなど様々な感情を感じています。
ですが、人はそのようなことの大半を表に出さずに生きています。

なので、あまり親しくない間柄ですと、そのようなことが見えず、何もないまっさらな人生を歩んできたように見えてしまいます。
また、上司や先生などの目上の立場だったり、完璧、優秀などの印象を持たれている人はそのような経験や感情とは程遠いイメージを持たれがちです。

しかし、そんな人たちの苦労を乗り越えた話しを聞くことで
「この人は色んな経験をしてきたんだな。苦労を乗り越えて成長したんだな」
と、人間味のある人に感じるんです。

自分の弱さをちゃんと認めて受け入れている人こそ、人間味があると感じれるんですね。

信頼できる人に思える

私達人間は様々な出来事からたくさんの苦しみや困難を経験します。
あなたは、苦労や困難、辛い過去をありのままに人に話すことはできますか?

人は他人から
「有能に見られたい」「善人に見られたい」
という本能がありますので、自分の美談を他人に話すのは得意ですが、苦労や困難、辛い過去などのネガティブなものを話すことを苦手としています。

だからこそ、そういうことをちゃんと話せる人は
「自分は話せないのに、この人は話せる、すごい」
と思わせることができるんですね。

また、そういうことをことを話すと相手に
「この人は、良いところだけではなく、ネガティブなこともきちんと話してくれる」
という信頼できる印象を与えることができるんです。

例えば、あなたがカメラを買おうとして、あるカメラの特徴をセールスマンに尋ねたときに
「このカメラは手振れもなく性能が充実しています」
と、メリットだけを提示するセールスマンと

「 このカメラは手振れもなく性能が充実しています。しかしたくさんの性能を詰め込んだので他のカメラよりも少し重量感があります」
と、メリットとデメリット両方を提示してくれるセールスマン
あなたはどちらに信頼を感じましたか?

おそらく後者のメリットとデメリットの両方をちゃんと提示してくれるセールスマンではないでしょうか?

心理学では「片面表示」と「両面表示」というものがあり、そのものから
「両面表示の法則」という法則が私達の心理に成り立っています。

片面提示とは、相手にメリットだけの一面を伝えることを言い
両面提示とは、相手にメリットとデメリットの二面を伝えることを言い
「両面表示の法則」とは、「片面表示」のメリットだけではなくデメリットも一緒に合わせて「両面提示」にして明らかにすることで信頼感、好感度が高まる心理法則
なんですね。

苦労や困難、辛い過去を話すこと、そして乗り越えたことを話すことはまさに「両面提示の法則」を満たせる行為なんです。

誠実な印象を与える

また、人は上手くいかないことがをあると苦しみや辛さなどネガティブな感情を感じます。
自分と向き合えない人は、そのような上手くできない自分やそのような状況を受け入れず、見ないようにして避けたり、楽な方へ逃げて行こうとします。

しかし、自分と向き合える人はそのような自分や状況であろうともしっかりと認めて受け入れて、そこから逃げずにしっかりと向き合い乗り越えようとします。
ネガティブな自分や目の前の不都合な状況に向き合えない人は他人ともしっかりと向き合うことはできません。

他人との間に不快なことがあれば避けたり逃げようとします。
どんな自分、どんな状況とも向き合える人は向き合えるからこそ他人ともしっかりと向き合え、どんなことも真剣に向き合い一緒に考えて乗り越えていこうとします。
人は無意識にもそれを分かっています。

なので、苦労を乗り越えた話をすることで
「この人はしっかりと向き合える人なんだ」
という誠実な印象を与えることができるんですね。

密な関係が構築される

苦労や困難、辛い過去の話って、とても深い、自分にとって特別なプライベートな話ですよね。
あなたがそんな深い特別なプライベートな話ができる人ってあなたにとってどんな人ですか?

おそらく、あなたにとって
信頼ができる人、大切に思う人など深い仲の人ではないでしょうか。

つまり、あなたが、 苦労や困難、辛い過去の話を明かしてくれると、明かされた相手は
「自分の特別なプライベートな話を明かしてくれてる」
って思うんですね。

そして、相手は
「特別なプライベートの話を明かされたってことは私のことを信頼してくれてるからなんだ」
って思うんです。

そう思うと、相手は
「じゃあ、私もこの人に自分の話をしよう!この人、を信用しよう!」
と、
あなたを信頼しよう!あなたとの人間関係を作ろう!
という気持ちになれるんです。

ここで、あなたと相手の密な関係が構築されるんですね。

ギャップ萌えが生まれる

心理学には「ギャップ効果」というものがあります。

ギャップ効果とは
周囲から抱かれていた印象と全く印象が
上書かれると、後者のイメージによる印象が強く残る

というものです。

つまり、これがよく聞く

ギャップ萌え

に当たります。

例えば

  • 誠実そうな人が困ってそうな人に対して声をかけて助けてあげるのを見たときと
  • 見るからに意地が悪そうなヤンキーの人が困ってそうな人に対して声をかけて助けてあげるのを見たとき

あなたはどちらが強く印象に残りますか?

おそらく両者ともに良い印象を感じると思いますか、後者のヤンキーの人の方がより強い印象を感じたのではないでしょうか。

これは、意地が悪く親切にしなさそうな印象のヤンキーが
親切な印象を与えたことで起きた「ギャップ効果」によるものなんです。

つまり、相手があなたのことを目上に見ていたり、堅い、完璧主義、有能などの印象を相手が持っている場合、失敗や後悔などとは程遠いイメージがあるんですね。

そこで、そういう人から 苦労や困難、辛い過去の話を聞くことで相手は
「この人も私と同じように苦しみ間違いを侵すことがあるんだな」
と言うことが分かり、あなたへの共感や親しみがわき、好感度がグッとあがるんですね。

実際の例をあげますと
アメリカのケネディ大統領は完璧で非の打ち所が無い人柄で指示を得ていました。
ところが、1961年、ベトナム戦時中に自身が出した作戦の指示が失敗し、たくさんの兵士がなくなったのです。

そのとき、ケネディ大統領は国民の前で
「あの作戦の指示を出したのは私です。なのですべては私の責任です」
と自分の失態を認め謝罪をしたんですね。

結果、国民からのケネディ大統領の指示が爆上がりしたんです。
なぜかといいますと、国民がケネディ大統領の謝罪を聞いたことで
「完璧だと思っていた人が自分たちと、同じように間違いを犯し謝罪することがあるんだ」
ということが分かったからです。

なので、あなたが相手に 苦労や困難、辛い過去の話すことは
「私はあなたと同じようにたくさんの苦労があるんですよ」
というメッセージになり、相手の心をグッと掴むことができるんですね。

相手のモチベーションを上げることができる

相手があなたを目上に思っている場合、自分とは違う雲の上のような存在に思われやすい んです。

ですが、あなたが苦労したことや困難、辛い過去を乗り越えた話をすることで
相手と「苦労」という共通点を持つことができるので、お互いが同じ視点、立場に立つことができます。

そうなることで、相手は
「自分たちと同じような人が頑張って成功しているのだから自分も頑張ろう!」
とモチベーションを上げることができるんです。

相手の心に響く最強の共通点にするポイント

なぜ「苦労や困難、辛い過去の話」が相手の心に響く最強の共通点になるのかが分かったところで
「苦労や困難、辛い過去の話」 が相手の心に響く最強の共通点にするには、単に苦労や困難、辛い過去の 出来事を話すだけでは相手の心に響く最強の共通点にすることはできません。

ここでは、あなたの「苦労や困難、辛い過去の話」を、相手の心に響く最強の共通点にするためのポイントを2つお話します。

ストーリーにする

相手に何か伝えるときに分かりやすくするためによく論理的に筋立てて話そうとしますが、実は論理的に話すよりもストーリーにして話す方が人間味が出て聞く人の感情を大きく揺さぶり、論理的な話しと比べてなんと22倍も人を惹きつけて記憶に残すことができるんです。

例えば、最近読んだ本とか情報は忘れているのに、昔1度だけ見た映画や漫画などは覚えてることありませんか?
これは、人は物語が印象に残りやすいからなんです。

あなたも見たこと、読んだことがあるストーリーを思い出して欲しいのですが、ストーリーは時系列がハッキリしていませんか?
時系列がハッキリすることで主人公のしたことがより鮮明に分かるからなんです。

「ワーク」では苦労した生い立ちを鮮明なストーリーで語れるように
「ステップ2」で「いつ」「どこで」をハッキリさせることで苦労した生い立ちに具体性を持たせ
「ステップ5」で困難から感じた感情を書き出すことで、相手に感情輸入させやすくしています。

また、「ステップ7」で困難を乗り越えるためにしたこと、そして「ステップ8」で困難を乗り越えた学びを書きだしています。
この目的は「感情の揺さぶり」と「感動」です。

感情を揺さぶるストーリーには必ず主人公に感情の波があるんです。
あなたも印象に残っている映画や本を思い出してほしいのですが
どのストーリーも最初は前向きだったり、順風満帆なのですが、途中で主人公が困難に当たり苦戦するシーンが出てきます。
そして、主人公がその困難を乗り越えてラストシーンを迎えています。

この最初、感情が前向きなところから苦戦という感情の落ち込みに入り、そこから苦戦を乗り越えて再び感情が持ち直す。
という感情の起伏が、ストーリーを聞く私達の感情も同時に大きく揺さぶっているんです。
確かにずっとハッピーでしたら感動は生まれませんよね。

つまり、あなたの「苦労や困難、辛い過去の話」は、あなたという主人公が「ステップ3」という動機から前向きにスタートをして「ステップ4」で困難にぶち当たり「ステップ5」で落ち込んでいるところから、「ステップ7」をしながらその困難を乗り越えていくことで感情をの起伏を作り、聞き手である相手に感情の揺さぶりを作ることができ大きな感動を生むことができるんです。

失敗と学びはセットにする

「 苦労や困難、辛い過去の話 」と聞くと、自分がした苦労や困難、辛い過去の話だけを話せばいいと思うかもしれませんが、 苦労や困難、辛い過去の話だけを強調して話すのは、人によっては暗い印象を与えたり、ただの不幸話しや可哀そうアピールに捉えられる可能性もあるため、あまりオススメできません。
なので、 苦労や困難、辛い過去の話したことを話すときは、必ず「そこからの学び」もセットで話しましょう。

「ワーク」では、この「学び」を上手く引き出すために「ステップ6」で上手くいかない原因を究明を書き出してもらっています。
上手くいかない原因が分かることでその対策が打てるようになり、学びを見つけやすくなるんですね。

また、「ステップ8」で書いた「学び」にプラスして「ステップ9」で書いた「自分はこれからどうしていきたいか」を相手に伝えることで、あなたのその取り組みに対する熱意や前向きな姿勢が伝わり、誠実な人柄を感じれたり、あなたに尊敬の念が生まれます。

共通点を作る会話ができるには

今回のワークは、相手から親近感を生み出すのに欠かせない共通点の中でも1度でも効果が出る相手の心をひきつける強力な共通点の生み出すためのワークでした。

このような強力な共通点とはいかなくても他にも身近な共通点は実はあなたが思っているよりも莫大に存在するんです。
また、相手との共通点は自然に発生するものだと思うかもしれませんが、共通点はあなた自身が会話の中で意図的に作り出すこともできるんです。

相手に親近感を持ってもらうには、この相手との共通点に気付く力と相手との間に共通点を作り出す力が必要になります。

そんなあなたが気付いていない相手との身近な共通点に気付いたり、相手との間に共通点を作り出す能力を身に付け、相手に共通点をアピールする会話ができるようになれるワークをご用意しました!

戦略としては 今回の「近寄りがたい人はもう卒業!親近感のある人になれるワーク」をして一気に相手との距離を縮めてから、共通点を作る会話術を身に付けることで長期的に相手から親近感持たれたり、絆を深めることができると思います。

共通点を作る会話の詳しいやり方、ポイントの解説かこちら(^^)/
(この解説の後にワークに移行できます)

「共通点を作るポイント」

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