〜心理学の力であなたのお悩み解決〜

職場の先輩のお節介に困っています

職場の先輩のお節介に困っています

E・Yさん、25歳男性

みさちさん、初めまして。
僕には職場にSさんという先輩がいます。
Sさんは小説を読むのが好きで僕によく面白かった小説をよく持ってきてくれます。
しかし僕は小説にあまり興味がなく、どちらかというと生活やスキル向上に役立つビジネス書や実用書に興味があります。
ですが、やはり先輩という立場もあり、そこを伝えることはできずとても困っています。

Sさんが面白かった小説を勧めてくれることは親切心でもありとてもありがたいのですが、最近はSさんに興味がないものを押し付けられている気持ちになり精神的に負担になっています。
Sさんは直属の先輩なのでこれからも上手くやっていきたいので
どうすれば、Sさんの気分を害さずこの状況を変えることが出来るでしょうか?

E・Yさんのお悩みの原因究明

E・Yさん、ご相談ありがとうございます。
Sさんの行為、自分にとって不要なことだからこそ断りたいところですがSさんの親切でもあるからこそ、それを拒否するのは中々難しいですよね。
そして、先輩という立場なら尚更ですよね。

E・Yさんからの文面を拝見して今回のお悩みの原因は大きく2つあるように感じます。

1つ目の原因

E・Yさんの好みを確認せずに自分の好みを押し付けているSさんが原因を作っています。
SさんがE・Yさんに本を貸す理由、それはE・Yさんにも自分が体験した楽しさを感じてほしい、つまり楽しさを共有したいという想いから来ています。
ですが、その想いが先行しすぎて、肝心なE・Yさんの立場にたって考えることができてないんですね。 

なので、本音は「おいっ!こっちの本の好みをちゃんと確認しなさいよ!」とSさんに突っ込みたいところですが(笑)、
願っていても相手の心は変わらないので、改善するにはE・Yさんが行動するしかないのですが
このお悩みを改善するにはSさんが小説を渡してくれることに対してわざわざ言いにくい言葉を並べて断らなくてもいいんです。
共有するものを小説からお互いが本当に共有できるものに変えてしまえばお互いが本当の意味で楽しさの共有が出来ることになりSさんにとっても本望ですし、E・Yさんのお悩みを改善することができます。

2つ目の原因

E・Yさんが自分の好みをSさんに伝えていないことにあります。
先輩という立場から断ることは難しいと思いますが、E・Yさんの好みを伝えることはSさんに不快感を与えることはありません。
むしろ、お互いの理解や関係性を深めるうえではとても大切なことです。
ですので、まずはE・Yさんの本の好みをSさんにしっかりと理解してもらう必要があります。

SさんにしっかりとE・Yさんの好みを伝え把握してもらい、1つ目の原因でお話した共有できるものをお互いが共有できる物に変えて今のこの状況を改善し、Sさんと良好な関係を作るテクニックをお話ししますね。

E・Yさんのお悩みの解決策

今回E・Yさんのお悩みを改善するテクニックとして「相手のプライドを使う」というテクニックを紹介します。

「相手のプライドを使う」テクニックとは
相手自身の目上の立場やプライドの高さを上手く使って相手が注目しているポイントを変えるテクニックです。

使いやすい人は
主に自分より目上の人やプライドが高い人になります。

このテクニックのポイントは

・このテクニックを使うことで自分に必要のないものを自分の必要なものに変えることができる
・相手と共有するものを作ることが出来る
・お悩みを改善しながら相手と良好な関係を作れるようになれる

というところです。

それでは具体的にお話していきましょう!

相手のプライドを使う

このテクニックをこちらのカテゴリーごとに具体的にお話していきますね!

・共有するものを自分の好きなジャンルにする
・共有するものを別のカテゴリーのものにする
・アフターフォロー

共有するものを自分の好きなジャンルにする

SさんはE・Yさんに勧める本のジャンルを自分が好きな小説に注目しています。
なので、Sさんの注目を小説からE・Yさんが読みたいジャンルの本に注目を変えてもらえればいいわけです。
注目を変えてもらうために、Sさんのプライドを満たすような言葉を上手く使い心を開かせE・Yさんの要望を受け入れやすくし、E・Yさんが必要している読みたいジャンルの本をSさんに伝えましょう。

例えば、「尊敬」を交えた言葉で伝えるなら
「僕は今自分に1番必要なのは知識と自身の向上だと考えています。僕は先輩のことをとても尊敬しているので先輩が向上のために読まれてよかった本を貸してもらえないでしょうか?
「尊敬してる」など相手のプライドや承認欲求を満たす言葉は相手の気持ちを上げて心を開かせこちらの要望を受け入れやすくする効果があります。
基本的に何かを求めていないのにアドバイスしてしきたり、押し付けてくるような人はプライドが高いです。
先輩という立場上、更にプライドが高まるので、このように言われると、自分は相手の必要なものを与えられるだけの能力があることを示したいという気持ちの芽生えや、例えそのような本は読んでいなくても読んでいないといないとは言いづらくなるので向上のために役立つジャンルの本を何かしら探して貸してくれるようになります。
探す上で中身のない本を貸すことができないので、Sさん自身も実際にその本を読んで良いと思う本を貸してくれるのでSさん自身も自然とそのジャンルにも興味を持つことになります。

少し突っ込んだ言い方になりますが、更に効果的な言い方としては
「先輩くらいできる方でしたら、普段から本などでスキルを勉強されていると思いますので、是非私も参考にしたいのでこれまでに読まれてよかった本を貸してもらえないでしょうか?」
これは「できる方」というプライドを満たす言葉を使用していますが
このような言い方をすると、例えスキルを磨くジャンルの本を読んでいなくても読んでいないといないとは更に言いづらくなるでしょう。

余談ですがこの言い回し
こちらが何かを言えば否定的な返しばかりするプライドが高い上司や経営者に、新しいものを取り入れて欲しいときの交渉で利用することができます。

「〇〇さんでしたら、△△はもう当然ご存知だと思いますが、△△を取り入れてみるのはいかかでしょうか?」

このように言われると、プライドが高さから相手は当然知らないとは言いづらくなり受け入れてもらいやすくなります。

共有するものを別のカテゴリーのものにする

Sさんの注目を変える先をE・Yさんが好きな本のジャンル以外で焦点をあてるということもできます。
例えば、E・YさんとSさんの共通な趣味、例えばゲーム、映画、スポーツ、グルメなど何か共通する趣味に関する本や物に注目するポイントを変えるのも良いと思います。
特に小説が好きな方は小説から映画化されている作品に興味持っている確率が高いので、映画が好きな方は注目するポイントをそのようなDVDに向けるのも1つの手です。
人は、自分が興味があるものを認めてくれる人や共通の繋がりがある人に好意を抱くことがわかっています。
なので、その部分をアプローチしながら注目するポイントを変えることで、相手の注目を変えながら相手との仲も深めることことができるのです。

アフターフォロー

Sさんが注目を変えたものを持ってきてくれた時は、必ずお礼をし後に感想を伝えましょう。
ポイントは注目を変える前の時より、喜びのリアクションを大きくしたり、絶賛した感想を伝えてみることです。
前とは違うE・Yさんの反応にSさんも手ごたえを感じ、注目する前の物から注目を変えた後の物を継続的にE・Yさんに提供してくれるようになります。
またSさんが自分が良いと思っているものを提供しE・Yさんに喜んでもらえたり、役立ててもらえることでやりがいや満足感を感じE・Yさんへの好意が高まり良好な関係が築けるようになれます。

E・Yさんのお悩み再発防止の提案

自分の価値観を明確にする

「お悩みの原因究明」でもお話ししましたが、今回の悩む原因の1つにE・Yさんが自分の好みをSさんに伝えていないことがありました。
もし、SさんがE・Yさんに小説を貸す前にE・YさんがSさんに「実用書やビジネス書が好きで興味があるけど、小説には興味がない」ということを伝えていたら今回のような状況に至らなかったかもしれません。
自分がどのようなことが好きでどのようなことが嫌い、どんなことが得意でどんなことが苦手など、自分の価値観を自分の中で明らかにして、それを普段から周りの人達に伝えておくことが大切です。
周りに価値観を知ってもらうことで周りから自分に取って不要なものを回避して、必要なものを得られる確率がドンと上がります。

例えば
社内の誰かがあなたにお土産を買うとき、あなたがお菓子は甘いものが苦手だけどお煎餅が好きという情報を相手が事前に知っていたら、甘いものを避けてお煎餅をあなたに選んで買ってくる可能性が高くなりますよね。

あなたがクラシックに興味があるとしたら、それを周りに伝えておくことで周りから色々と情報をもらえる可能性が高くなります。
もしかしたら、滅多に取れないプレミアムのコンサートのチケットがツテで取れる!なんてこともあるかもしれません。

みさち

みさちからE・Yさんへのメッセージはこちら!

お悩みからの学び

求めていない親切はただのお節介

あなたは相手がしてくれたことに対してお節介やありがた迷惑と感じたことはありませんか?
SさんがE・Yさんにした行動をみてもわかるように自分が良いと思ったものを相手に一方的に渡したり、憶測で相手に良かれと思って相手が求めてないのに何かをすることは、相手にとってお節介やありがた迷惑、相手の負担になりかねないのです。
これを防ぐ方法として相手に何かするときは

・相手が助けを求めてきたとき、明らかに助けが必要なときに行う
・相手の好みや趣味、興味があるものなどをリサーチし一致しているものを提供する

ということです。

相手のお節介を利用して仲良くなる

E・YさんのときはSさんから渡される小説をほかの物に変えてSさんと仲を深めるお話ししましたが
今度はこれとは逆に相手から提供されたものをそのまま上手く利用して相手との仲を深めるテクニックです。
分かりやすく言うと、Sさんから渡された小説を上手く利用して仲を深めるようなイメージです。

相手から戴いたときはきちんとお礼をし、後に相手にお礼や喜び、感謝の言葉と感想を伝えます。
さほど戴いた物に興味がなくても、今は映画や本、色んな物が検索すればいくらでもたくさんの口コミが出てきます。
その口コミを参考にして感想を伝えればいいと思います。

相手が提供したものであなたが喜び、役立ててくれると
相手は自分のしたことでがあなたがこれだけ喜んでくれことにとても満足感を感じ、あなたに好意を持つようになり、相手といい関係が作れるようになります。

みさちからE・Yさんへメッセージ

E・Yさん、今回はご相談いただきありがとうございました。
Sさんのとのこれまでの経緯、大変でしたね。
Sさんの行為、自分にとって不要なことだからこそ断りたいところですがSさんの親切でもあるからこそ、それを拒否するのは中々難しいですよね。
そして、先輩という立場なら尚更ですよね。
断れないのは仕方がないと思います。
E・Yさんの素晴らしいところは、大抵の人はお節介などをされると、自分のされた嫌な感情や相手に対して悪いところばかりに目が行きやすくなりがちになるのですが、E・YさんはSさんの行為を不要なものと感じながらも自分のための親切だと、Sさんの人からの優しさをしっかり受け止める器を持っていることです。
人の悪い面だけではなく人の良い面を見れる人は悪い面だけを見る人よりも人からより優しさや愛情を感じることができ、人間関係も上手くいき、人生においての幸福度が高まることが分かっています。
是非、その優しさを受け止める器を大切にしてくださいね。
今回、Sさんの小説渡しはE・Yさんにとってお節介という形になってしまいましたが、お悩みの原因究明でもお話ししたように
 SさんがE・Yさんに本を貸す元々の理由はE・Yさんと楽しさを共有したいという想いから来ていて、E・Yさんに好意を感じているからこその行為なんだと思います。
好意はすでに作られているのでSさんとの共有をE・Yさんがこれからいかに上手く使うかでSさんとの更に良好な関係が築けるようになれると思います。
E・Yさんが先輩のSさんにそれだけ慕われているのは、Sさんから見てE・Yさんの仕事ぶりや人柄など、何かしらE・Yさんに素晴らしいところがあるからこそだと思います。
どうか自分を信じてこれからも頑張ってください。
E・Yさんのことを応援しています。
そしてまた何かありましたら気軽に私にご相談くださいね。

みさち

この記事はお悩み解決の参考になりましたでしょうか?
  • その他の回答はこちら

閲覧履歴

PAGE TOP
  • MENU
  • HOME
  • PAGE TOP
  • SIDE BAR